education of Hoi An U-Cafe


カフェは約60坪の土地に建設されるものであり、決して大規模なものではない。しかしながら、その場には「小粒でぴりりと辛い」知恵の詰まった小技術と知見を盛り込みたい。
臼田氏の構想にも前述したように、ここではホイアンの若者に対してヒューマンスケールなスキルの提供と、環境や社会に対する彼らの目線の育み、を期待したい。
この場で実現したい目標像は以下である。

 ・現地若者のカフェでの調理、接客技術の取得
 ・目に見えるやさしい環境技術の設置とそれに対する理解を育む
 ・自然環境と人間活動の温床としての環境に対する目線の育成
 ・上記知見や情報の結節点としてのサロン的機能
 ・ホイアンが外国人が多数訪れる場所であることからグリーンツーリズムの一翼を担うような場所としての展開

 以上のようなことを実現するために、我々プロジェクトの担い手が日本からの技術的、知見的手助けを行い、ハードの建設後も何らかの形で(日本でのNPO組織?)継続的に運営や知見の移乗をサポートしていく体制を組めないものかどうか模索していきたい。

現地の目線に合ったカフェの展開
 日本からの技術援助はともすると、すでに産業社会を経た目線と技術になる傾向もあり、ODAなどは特に利益の日本への還流などと批判の的にもなっている。ここは、技術提供する側のためのカフェではなく、ベトナムにおけるベトナムの技術と知恵によるベトナムのためのカフェ、という位置づけにしたい。すでに現地にあるやさしい技術をできるだけベースにしながら、現地にマッチングする技術と知恵を選択したい。

日本人(建築主および日本人設計チーム)が現地にカフェを創る、造る意味と意義
 本プロジェクトは事業主(建築主)が日本人である、ということの前提がまずあるが、それに加えて日本人によるプロジェクトチームが組まれたことの意義を考えたい。いわゆる我々「先進国」側にいる人達はすでに環境や金融/経済、社会活動においてよくも悪くもその果実を享受してきたわけだが、すでにその状況をひととおり経験してきた知見がある。日本国内においても守旧派と言われる既得権益を守ろうとする人、それをいわゆる「市場」に開放してしまおうとする改革派などの人たちが跋扈しているが、我々はもう少し冷静な目線によって、何がこれから爆発的な「発展」を迎えようとしている、諸国に対して我々が犯してきた負の轍を踏まないように、しかしながら「幸福度」は維持しながら、「バイパス」させる役目を担っているのではないか、と考えたい。

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ハイランドカフェ ユニフォームやスタッフのワークスタイルなどU-Cafeの参考のひとつとしたい。








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